初稿2023年1月20日
改訂2023年1月21日
私の父は67歳夏の時に上半身肌で扇風機を付けて昼寝をしているときに脳梗塞を発症し、15年間車椅子と寝たきりの生活で母の介護に託す生活でした
その母も晩年は脳梗塞を発症し3年間病院で寝たきりの生活でした
従って家系的にも脳梗塞は私にとってはとても脅威でありました
子供たちの将来にも関係することなので、今後自分の例をもって注意を喚起するよう伝えます
脳卒中とは脳出血と脳梗塞があります
この中で脳梗塞は入院患者が2019年で250万人、年間30万人との調査データがありました
要介護4~5の方は15-40%に及んでいます
脳梗塞の種類には4種類あります
①アテノーム血栓症脳梗塞
動脈硬化による脳内外の血管閉塞
②心原性脳塞栓症
心臓病が原因で脳に血栓が詰まる
③ラクナ血栓
太い血管や細い血管に血栓ができ血流が低下する
④一過性脳虚血発作(TIA)
脳梗塞と同様な症状が短時間続いて自然に消滅するが、本格的な脳梗塞のに前兆となる
脳梗塞の中には一過性脳虚血発作(TIA)というのがあり、一時的に二重に見えたり黒っぽいカーテンみたいのが降りてきたりします。24時間以内に消えていくのが通常ですが本格的な脳梗塞に発展します
TIAを発症した人の10-15が3カ月以内に脳梗塞になり、その半数が2日以内に発症する研究結果があります
私の場合は、昨年二重に見えることがしばしば起こり、右目にカーテンのようなものがおりてきて視界を遮ることが時折起こりましたが、数分で消えるので運転などには問題はなかったのです
これはまさにTIAだと思いました
主治医に相談してCT、血流検査、MRIを受けてみたら、右頸動脈が詰まっていて脳に行く血管に血流が行ってないように映っていました
目に行く血量が少なくなっていて、左の頸動脈からの血流が頑張っている状態だとのことでした
9時過ぎからICUに入り、すぐにどこが詰まっているかを、カテーテルを足の付け根から入れて調べる検査を受けましたが、この検査は二度と受けたくないくらい辛いものでした
検査中、検査後を含めて3回吐きました
X線に画像が映るために必要な造影剤を、カテーテルを通して全身に部位に送るものです
頭、首、両手足など部位ごとに前後の画像を撮るもので、3~4時間要しました
造影剤は体が熱くなりますが、今回は濃いものを使うため生理食塩水を点滴しながらの検査でしたが、目の場合は雷みたいな閃光が映ったり、手足の場合はまるでカイロをしてるかの如く熱く、頭の場合は割れてしまいそうな痛さがありました
途中で気持ち悪くなり吐いたりしたので何度もギブアップを唱えましたが、結局最後までやられてしまいました
13時過ぎに病室に戻っても吐き気が止まらず、二回ほど吐いてしまいました
朝から絶食でしたが出された食事もほとんど口に入らず22時には寝てしまいました
今回は、2泊三日の入院でした
①1日目はCT,頭部 レントゲン、MRI、点滴のための針を入れました
陰毛をきれいに剃ります(体を固定するテープをはがすときに痛いからです)
②2日目は早朝5時半から生理食塩水の点滴がはじまり、9時に手術室(ICU)にいき、造影剤の準備、頭や体がビクリとも動かさないための固定、局部麻酔をして右足付け根より頸動脈への針刺し、管がうごかないように下半身のテープ止めを施し、前述の検査をされました
病室に戻っても、注射口から血が吹き出ないように同じ姿勢で4時間我慢しなくてはなりませんでした
その間は何度も看護師が着て血圧、体温、点滴のチェックをするものですから、少し寝入っては起こされる繰り返しでしたので、かなり疲れが残りました
3日目は、特に説明なし 後日眼科の予約を取った後は、10時退院の手続きをして終了
想像ですが、考えられる今後の治療方法は、
①外科的:ステントによって頸動脈にカテーテルを入れる
②外科的:詰まった個所に穴をあけ切除する
③内科的:プラーク(血栓)を溶かす薬を内服し様子を見る
など
先生からの結果説明がイラストを交えてありました
・右側の頸動脈は完全に詰まっていて、血管がボロボロで処置できないためそのまま
・左側の頸動脈にもいくぶんプラークがあり、血流が弱くなっている
・右目への血流はなぜか左側の頸動脈からなんらかのバイパスができて辛うじて血が通っている状態であるので、早急に左の頸動脈のプラーク箇所をステント等で拡張する
・眼科で右目の網膜血流低下があるか、頸動脈エコーを行い、血流の再確認をします
今後抗血小板薬(2種類)の内服を開始する
①バイアスピリン:抗血小板TIAに効用のある血栓・塞栓形成の抑制
注意:アルコール飲料と併用しないこと、腎機能障碍者肝機能障害者の機能低下
②クロピドグレル
注意:TIA発症後の再発防止、出血の場合や重篤は肝腎障害、持続的な高血圧、高齢者は考慮する
次回は
・1月24日に眼科と頸動脈エコーで目の障害の再確認
・1月27日に必要な処置の診断が下る(カテーテルによるステント血管拡張処理)
病気死因の原因は2001年のデータでは
第一位:ガン(31%) 第二位:心疾患(15.3%) 第三位:脳卒中(13.6%)
ですがここで、部位別に致死率を考えてみると
ガンは全部の部位の合計(大腸、肺、胃、すい臓の順)であるのに対し、脳卒中は脳だけの部位ですので、死因の原因のトップは脳卒中だと思います
高齢でも健康な方も飲食による高血圧、高血糖には特に気を付けて明るい人生を送ってください
<生活上の注意事項>がありました
・ゴルフはOKですが、熱中症は避けこまめに水分をよくとること
・アルコールは飲みすぎなければOK
・寒い時に熱い湯船につからないこと(血管が広がり血圧が下がり意識がなくなったり、脳梗塞になりやすい)
・脱衣所と風呂場の温度差を少なくする(冷えると血圧が上がり脳出血を起こす)
風呂場での死亡原因はトップクラスです
◎感想
・まず、右の頸動脈が完全に閉塞していて全く機能してないのには驚愕しました
それでも左頸動脈の活躍に感謝しています
左も詰まっていたらそれこそ半身不随になるところでした
テレビでも最近はSMC(間葉系細胞)による再生技術が発表されて、自己の幹細胞から臓器などあらゆる部位の再生が可能になるという番組がありました
ミイラなど古代からの夢であった若返ることが実現する時代も、そう遠くではない気がします
・ゴルフはもちろん指を使うギター、パソコン、麻雀なども右がだめでも左がきちんとカバーするシステムはすごいです
・大腸がんの時と同じ割と早期発見で大事に至る危険性が少ないことが判明したので、気持ちが落ち着きました
・目の症状から原因がわかったので、今後の治療プランも納得できます
結論 目はすべてを語る(病の兆候の鏡)
脳梗塞、いわゆる一過性脳虚血発作(TIA)が起きると頸動脈に一番近い眼動脈に血流が途絶えるために、目に異常をきたします
目が脳梗塞の発症のバロメーターである
★健康な人ほど油断大敵! 罹患した時は重篤になる可能性があるので、生活習慣に充分留意してください